会長 福田 三男

 ご挨拶

 コロナウイルス感染症の影響で9月に開催された総会で会長に選出されました。思えば前々会長の松本冨生さんから「みっちゃん、入りなよ」と誘われて入会したのは10数年前の事でした。自分で考えても決して「いい会員」ではなかったと思いますし、代々のそうそうたる会長と比べると、いかにも小粒だと思われます。躊躇する気持ちがなかったわけではありませんが、皆さんから励まされて引き受けることにいたしました。着任した以上、全力で取り組む所存です。
 伝統ある本会ですが、問題もあります。ひとつは財政です。会長として最初の仕事が皆さんに会費の値上げをお願いすることでした。早くも私の不徳が現れたようでまことに申し訳なく思っています。数年前から会の財政はひっ迫していたのですが、3月に急逝された会計の綾部さんのご努力で何とか収支をトントンに収めてきました。しかし、前年度の決算はとうとう赤字になってしまいました。幸い皆さんのご理解をいただき、財政改善のめどが立ちました。ありがとうございます。
 二つ目は会員の減少と高齢化です。多くの文化団体が直面している問題です。本会もここ数年は100人を出たり入ったり、という状況が続いています。会員の皆さんの周囲には、ふさわしい人がきっといらっしゃると思います。ぜひ声をかけて入会を勧めてください。また、このホームページをご覧になっている、非会員の皆さんにも入会をお勧めします。
 コロナが私たちの生活の隅々にまで影響と変化をもたらしています。流行はまだしばらく続きそうですが、早くもポストコロナが話題になっています。コロナによって私たちの生活が劇的に変わることは避けられないことのように思われます。暮らしが変われば文学も変わります。ポストコロナにふさわしい新しい文学を仲間たちとともに創り上げてまいりましょう。本会がその中心的な役割を担うことができれば、本当に素晴らしいことだと思います。

 令和2年10月10日

※ 令和2年9月27日に開催された令和2年度栃木県文芸家協会総会において、小林守城氏に代わって福田三男新会長が選出されました。